自民党の総裁選びのニュースだってこんなには盛り上がらないだろうというほど盛り上がっているアメリカ大統領の民主党の候補レース。

私はれっきとした日本国民で、アメリカ人でも民主党員でもないから投票する権利はないにもかかわらず、ヒラリーを応援している。単に女性だからという訳ではない。彼女の演説が非常に心に響くのだ。

「キッチンシンク(台所の流し)」コメントとか呼ばれているらしいが、経済問題を大きなところからでなく家庭の身近なところからわかりやすく語るのだ。2 人の娘のいる母子家庭の母親である支持者が10ドル献金したといったエピソードが示すように、暮らしやすくなるよう考慮しますよ、と弱者に気配りをした内 容がジンと来る。つい感動して涙ぐんでしまったほどだ。

今まで、と言ったって女性大統領か黒人大統領が誕生するのか?という大変革の期 待が高まる今回ほど熱心に大統領候補のスピーチを聞いた事はないのだが、とにかくヒラリーのスピーチは自信に満ち溢れ、かつ親しみやすくわかりやすい。日 本にこういう首相がいたらなあ、とついため息が出てしまう。

一方のオバマさんは若いし、インターネットにも強いらしくて、オンラインで たくさんの寄付金を集めているという。ヒラリーは彼を政治経験が少ない、スピーチばっかりで具体的な経済政策がない、などとネガティブキャンペーンを張っ て叩いているが、最終的には2人が組んで本選に臨む事もあり得るそうだ。

それにしても、先日会った、アメリカにあまり興味のない知人までが「スーパー代議員」なんて言葉や本選の日付(11月4日)なども知っているのには驚いた。

「どうして他国の選挙に興味があるの」と聞いたところ、「いや、TVでたくさん流れるからつい」という答え。

たくさん流れるニュースに興味を持つとはなかなか興味深い発見だった。