宮本隆二さんがNHKのアナウンサー定年退職になってフリーとなり、民放の波乱万丈とかいう番組に出ていた。彼が言うには「NHKは打ち合わせをし過ぎ、民放はしなさ過ぎ」と言っていたが両方に視聴者として参加した経験から全くその通りだと思う。

視聴者参加に凝っていた時期というのがあった。いつもTVの前にばかり座っていないでたまには画面の向こう側に行ってみるのもいい経験かと思ったのだ。TVに映った自分はどんな感じだろうかという興味もあった。

まずはアンケートサイトに登録して、出たい番組があれば申し込む。それが第一次審査という事になる。それからカメラテストというかオーディションというか、局か下請けのプロダクションに出かける事になる。それに通れば本番になる。視聴者にまでオーディションがあるとは驚いた。待ち時間もあるし、ほとんど1日仕事である。本番の時はまた1日仕事で、結局2日を費やしてもらった謝礼は5000円とか8000円ほど。忙しい人はできないだろう。

私は実は案外引っ込み思案で、TVに出るのはイヤなのだが、知人が以前レギュラーでTVに出ていて、私にもやれそうだと思ってチャレンジした。手始めはTBSの「ここが変だよ、日本人」。TVの画面で見慣れたスタジオに通された時点でもうどきどきしていた。テリー伊藤さんとか田丸美鈴さん、ビートたけしさん、小錦さんがいて、けっこう楽しい。レギュラーの外国人もフレンドリーだった。

2度目はNHKの戦後の日米関係についての特別番組。ここで民放であるTBSとNHKの違いについてイヤでも知る事になった。この時の司会が他ならぬ宮本隆二さんで、スラッと背が高く、姿勢も良く、大変感じのいい男性だった。

TBSでは「どんな質問をしますか」などという事は聞かれなかった。意見があれば挙手し、司会役のビートたけしさんが発言者を選ぶ。ぶっつけ本番である。私の帽子が目立ったのか、たけしさんは3度私に発言させてくれた。オンエアを見ると、カットもされず、きちんと映っていた。

ところが、NHKに出た時には発言したい内容を書かされ、それをプロデューサーかディレクターが選び、収録中に指名されて発言したがオンエアではすべてカットされていた。長時間拘束され、途中で1人具合が悪くなって退席したほどだった。


7、8人が発言していたが、オンエアではたったの2、3人だった。すべてが筋書き通りに運び、サプライズもなければ想定外の答えもない。(何だかなあ...)と私としては腑に落ちなかった。収録なのだから自由に発言させて、後で編集すればいいではないか。外国人の中にはいい発言をした人もいたのに、オンエアされたのはお涙頂戴のようなコメントをした人だった。

それにしても出演者たちの堂々と自慢までして憶するところがないのには感心した。まあ、自慢話はカットされていたが。


私はNHKでは指名されるとへどもどしてたいした事は言えなかった。TBSの時にはけっこういい事が言えたのに

なぜだろうと考えてみると、管理されている感じがして、自由に発言できなかったように思う。


1分以上カメラに向って話すというのは案外大変な事だと知った。えんえんと発言できる人はすごいというか

図太いというか、やっぱりTVは見ている方が楽でいい。

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